やよいさん(東京都30代女性)

私は、ローコストロンドン留学を利用し1年間英語を学んできました。ロンドンを良く知る友人と一緒に行きました。私はロンドンがどんなところなのか知らなかったし、そこに自分がいるのを想像する事が出来なかったのでまったく不安を抱かなかったです。

学校は先生も優しくクラスメイトとも仲良くなって学校に行くのが楽しみになってきました。私はBeginnerから始め帰国の頃には Intermidateのクラスになりました。出会った頃のクラスメイトも同じビギナー同士だったのに一緒にpubに行ったり電話したりと会話が出来るようになっていくのがうれしかったです。

一緒に行った友人とはロンドン郊外のカンタベリー、ソールズベリー、ブライトン、ウィンダミア、ケンブリッジといろいろ行ってきました。どれも、楽しい思い出です。 そして、その友人は7ヶ月で帰国してしまったのでそこから一人で部屋を探し引越しも意外に大変でした。

初めに友人と暮らしていた家は1軒屋で1Fに大家のおばあちゃん、2Fに私たち、3Fに大家のむすこさんが住んでいました。日本人のエージェントに頼んで探した家でした。家賃はガスだけ別ということだったのに最後の日にデポジットを返してもらいに行ったら、水道代引いといたと言われ

「は?」

て感じですぐにエージェントに電話して説明したら大家さんに代わってという事だったので話つけてくれるのかと思ったら、

「これ以上言うと怒ってまるまるデポジット返さないと言われると困るから安くしてもらったから」と。。。

「いやいや違くて水道代は込みで契約してるでしょ!」と言うと「いや~、それを言っちゃぁさぁ  ふ~ぅ」とあきらかにタバコ吸いながら話をしていました。

日本人のエージェントを通してもこれか。。。 と諦めてしまいました。すっごいムカついたけど。。。 そんな事があったし次は一人だし絶対にだまされない!!と思いました。

次のところは大家さんが男の人で政府で働いているという事でした。日本人の女の子が一人住んでいて大家さんは別に住んでいました。 なのに、毎日と言っていいほど家に来てそして、部屋を空けている様子。これに気づいたのは一緒に住んでいる子で、私たちは2つあるカギを両方閉めていくのに1つしか閉めていない日が続いたのでおかしいと思ったのです。そして、お互いの部屋のドアに細工をして空けたら物が動くようにしました。これで、確実に空けているのが分かったので文句を言おうと単語を調べたりとけっこうこれで勉強しました。 いざ言ってみて「通じた!」とか感動してみたり。

私が出ていく頃には 文句を言いすぎて相当嫌われてましたよ。 あっ、ここのデポジットは全額返してもらっています。 と、ちょうどその頃同じ学校の女の子と友人の送別会で知り合いすぐに仲良くなり その2週間後には2人でイタリアに旅行に行きました。実は、この子もローコストロンドン留学で来ていたのです。

初めは、私ひとりでイタリアに行こうと思っていたのです。学校の同じクラスだったイタリア人の女の子が帰国してしまいその子に会いに行こうとしていたのです。その話をすると「行きたい!」と言うので誘って行ってきました。イタリア人の子は仕事の関係でベルガモにホテル住まいをしていたので同じホテルを予約してもらいました。

ヴェローナ(ロミオとジュリエットの作品の中の有名なバルコニーがあるところ)を その子の友人たちと一緒に行き案内してもらったりヴェネチアも一緒に行きました。 が、やはり仕事を持っているのでずっと一緒にはいられなくヴェネチアで一時お別れをしてそこで1泊、次の日からフィレンツェ1泊、ミラノ1泊そして、ベルガモに戻るというプランを立てていました。

急に日本人だけになると電車はちゃんと乗れるのかとか不安がよぎりましたが、2人いればどうにかなるもので、おいしいピザ、パスタ、ワインには毎日ありつけました。

イタリアは本当にすばらしく綺麗で行って良かったです。 イタリア旅行なんて留学前には考えていなかったことで、イタリアの友達ができていなかったら、その前にそもそも留学していなければこんなにステキな思い出は作れなかったですね。

次の住まいは日本食のレストランのバイト先で出会った子が日本に2ヶ月一時帰国すると言うことで私も残り2ヶ月だったしあの大家も嫌だったのでその子の所に移り住む事にしました。実は、そこにはその日本食レストランで一緒に働いていた子が他に2人住んでいるところで、ここでの生活がすっごく楽しかったのです。

一人女の子はロンドンの学校に通っていて5年も住んでいたので私がリビングで勉強していると英語を教えてくれました。楽しい日々が続き着々と帰国の日が近づいてきました。 そして、その半年ほど前から私の母がロンドンに行くと言い出していたのです。

英語はまったく分からないうえに 海外に興味がなく一度も行った事がない母が一人で来ると言うのです。 入国審査とかいろいろ心配でしたが帰国1週間前に母は来たのです。 初めて海外を見た母は、建物、バス、チューブ、街のゴミ!?すべてに感動していました。

私はどうせならとパリも1泊で行こうと計画を立てていました。ユーロスターで2時間半ほどのパリで母は、テレビでしか見たことのない凱旋門、エッフェル塔に感動していました。

連れてきて良かったなぁ

と実感です。

最終日は、Lion Kingを観に行きました。私はこれの前にThe Rord Of The Ring , Stompを観てすばらしいと思ったので 母にもミュージカルを観せてあげたいと考えていました。案の定、母はとても感動していて大興奮でした。最初は、どうなることかと気が気じゃなかったですが無事に母と一緒に帰国してまいりました。 ロンドンで体験したイタリア旅行、友人と過ごした日々、母との1週間、大家さんとのもめ事も含めすべて良い思い出です。

私は、せっかくイギリスに行くのだから近くてすぐに行ける他のヨーロッパの国々にも行ってみたかった。それにはまず低予算で留学すると。これが一番重要視したところです。

井ノ口さん、本当にありがとうございました。これからも、よろしくお願いします。

(井ノ口からひとこと)
ドアに細工をしたというのは凄いアイデアですね(笑)。やよいさんの苦労も忘れてちょっと笑ってしまいました(スミマセン)。海外に暮らすと良いことばかりじゃなくて、こういう面倒くさいことにも直面しますよね。留学なんていうのは憧れでもなんでもなくて、そこに暮らしたら当たり前ですが現実が待っています。それが旅行と「暮らすこと」の最大の違いであり、それが留学の面白いところだと思います。

ロンドンの良いところも悪いところも経験した上で「良い思い出」と感じてもらえたことを嬉しく思います。お母さんとのお話も微笑ましいですね。このメールを読んで、僕も親をロンドンに呼べば良かったなぁ、と少し後悔しました。やよいさんはこの秋またロンドンに戻られます。2年目のロンドン生活にはどんな出会いが待っているのか。より良いロンドンライフになることを祈っています。やよいさん、またロンドンでのお話を聞かせてくださいね!