かっこいい日本人を増やす
これがローコストロンドン留学のミッションです。
日本を離れてロンドンに3年間住んで分かったことがあります。
日本という国の素晴らしさ、
日本人の能力のポテンシャルの高さです。
日本人って本当に優しいし、細やかな気遣いができるし、約束は守るし、真面目だし、空気読んでくれるし、察してくれるし、本当に優秀だと思います。
もちろん贔屓の目で見ていることは承知していますが、実際問題、こういうことができる民族って他にいないんじゃないでしょうか?僕はロンドンで何十カ国もの人々と触れ合ってきましたが、日本人と同じような民族には出会えませんでした。
でも、今の日本人は正直あまり好きではありません。
皆で足を引っ張り合っているように見えます。
一億総評論家時代と言われて随分経ちますが、自分では何もしないで、人が何かをしたら、頼まれてもいないのにエラそうに評価を下して、あいつはムカつくとか、嫌いとか、キモイとか言って盛り上がったり、何か新しいことにチャレンジする人がいれば、揶揄したり、揚げ足をとって邪魔をする人が沢山います。
そういうのを見るととても残念な気持ちになります。TwitterなどのSNSでの匿名で誰かを否定したり、誹謗中傷するのも社会問題になっています。
自分の狭い凝り固まった世界観で人を評価し批判する。しかも自分のことは棚に上げて何もしない。これってホント、相当格好悪いと思います。
原因のひとつは、あまりに狭い世界に生きていること。
自分が好きなものしか見ないし、好きなひととしか付き合わないし、閉じた世界で生きている。だから自分と異なるものを拒絶・否定したくなるんだと思います。
視野があまりにも狭い。
日本という国が、日本人が好きだからこそ、とても残念でやるせない気持ちになります。
日本人ってこんなにダサい生き物だったんでしょうか?
こんなカッコ悪い、ダサい日本人を僕は見たくありません。
なぜなら、僕は日本人の力を信じているからです。日本には、心の優しい、美しい心を持った人が沢山いることを知っているからです。
僕はこの国にカッコいい日本人をもっと増やしたいと思っています。
それが僕たちのミッションです。
一度日本を出てみよう
日本がどれだけ良い国で、どれだけ恵まれた国なのかは、日本にいるとなかなか分かりにくいものです。例えば、
- 日本のサービスがどれだけ素晴らしいのか。
- 修理を頼めば期限内に必ず仕上げてくる
- ことがどれだけ「当たり前」のことではないのか。
- 和食がどれだけヘルシーでうまいものなのか。
- 何も言わなくても相手を見て察してくれる
- ことが本当はどれだけレアなことなのか。
サービスが悪くて、納期はなかなか守られなくて、地下鉄は全く時間通り来なくて、高いお金を払わないとなかなか美味しいものにありつけない国、イギリスで暮らしたら、日本のことがいろいろ見えてきました。
僕らが日本で当たり前に享受しているものは、
本当はちっとも当たり前じゃなかったんです。
そしてそのサービスを支えるのは、日本人の勤勉さであり、真面目さであり、相手を察する能力です。日本人のほとんどは、これがどれだけすごい能力なのかを自覚していません。
”ひとは自分のことが一番分からない”
というのは昔から言われることですが、自分を客観的に見るには、外から眺めるように見るのが一番です。
日本を出て外国で暮らすと、日本のことが客観的に見られるようになります。
外国人と一緒に生活したり、一緒に飲んだり、議論したり、恋したり。いろいろな経験をすることによって身にしみて実感できることがいろいろあります。
日本を一歩出れば僕ら日本人は東洋人のひとり、アジア人のひとりとして見なされます。英語がロクにできない、伝えたいことの多くが伝えられないというもどかしい気持ちで日々生きる外国人のひとりです。
腹立つことも沢山あります。不条理に感じることもいろいろあります。
日本でのキャリアも地位も関係なし。肩書きがリセットされて、何も持たない英語がうまくない外国人のひとりとして扱われるなかで、否が応でも自分や自分のルーツと向き合うことになります。そのなかでいろいろ見えてくるものがあります。
- 当たり前に有給が取れて、5時になったら帰れるって素晴らしいなあ。
- 年上とか年下とか関係なく普通に意見が言い合えるってシンプルでいいなあ。
- 私、日本の文化を何にも知らないなあ。
- 味噌汁って最強の食べ物だなあ。
- ファジーとか散々言われてきたけど、相手を傷つけないようにやんわり伝えることって決して悪いことじゃないよね。
- 相手の気持ちを察するとか、空気を読むとか、日本以外ではないんだなぁ。基本みんなKYなんだなあ。
などなど。頭を使って考えることももちろん重要ですが、自分の身体で実際に経験することがとても重要です。
実は日本ってかなり良い国なんだって気づけば、もっと日本のことを誇りに思える人が増えるはずだし、もっと日本を良くしたいと思う人が増えると思うし、もっと深く日本のことを知りたいと考える人が増えると思うのです。
ロンドンに住むまでは、それほど強く思ってはいませんでしたが、留学後は、
「この時代に、日本に、日本人として生まれて本当によかった」
と、心から思えるようになりました。僕は日本人であることに誇りを持っています。
日本しか知らずに日本だけに籠っているのではなく、もっと世界を見て、もっと日本や自分たちのルーツや文化や歴史を知って、自分たちを深く理解すべきです。排他的で閉じた愛国主義ではなく、外から客観的に見て、日本や日本人のポテンシャルの高さを理解することが大事です。
もちろん反対に日本の悪い所、問題点、残念なところもいろいろ見えてしまうと思います。でもそこがスタートです。
欧米に憧れるだけの外国かぶれでもなく、無批判に日本最高!と叫ぶのでもなく、日本の良い所も悪い所もありのまま全部見て、受け入れるのが第一歩です。
大きな視野を持ち、日本のことも世界のことも理解する日本人が増えれば日本はもっともっと良い国になると信じています。日本人は元々美しい心と素晴らしい能力を持っているんだから。
留学を通じてかっこいい日本人を増やすこと。
これが僕たちのミッションです。
日本という国を今よりさらに良い国にすること。そのためにかっこいい日本人を一人でも多く増やすお手伝いをすること。それが僕たちの仕事です。