人間関係がシンプルで楽

こんにちは、井ノ口です。

 

以前この記事で書いた、僕がロンドン留学中に働いていた美容室のボス、Francoについて書きたいと思います。

このお店に入ってすぐの頃、Francoに、

「Hide、来週忙しいから出勤してくれ!」

 

と言われたことがあります。僕はその週はホリデーを取ってパリにいる友達に会いに行く約束をしていたので、

「パリに行くので無理だ」

と言ったら、

「パリは次の週にしろ」

とか不条理なこと言い出す始末。僕も折れずに無理だと言い続け、ちょっと喧嘩みたいになったしまいました。そんな気まずい空気が流れた刹那、Francoの奥さんのパオラが、

 

「Come on boys〜」

とか言いながら笑いながら現れて、なだめてくれました。

パオラ最高。
まじ神。
女神。

はい、僕もFranco(オッサン)もBoys扱いです(笑)
なだめられるBoys2人(おっさん含む)。

なんというか、女の人には敵わないなあ、と思ったのを今でも覚えています(笑)。シチリアの血をひくボスをおさめられるんだから、すごい。

Francoの名誉のために言っておくと、Francoはすごい人です。スタイリストとしてももちろん優秀で、多くの賞をもらっています。お願いされて色々なところで先生として教えるような人です。Alternative hair showというヨーロッパ最大級のヘアショーにも招待されるような人です。(だから僕も幸運にもこのヘアショーにサロンの一員として参加することができました!)

ジョージクルーニーみたいな顔しています(笑)。白髪と白髪混じりのヒゲがいい感じの。僕は男なのでなんとも思わなかったですが、当時のサロンスタッフの女の子は

「Francoはセクシーよね」

とよく言っていました。
(”セクシー”と発音する時、ちょっと低い声になるのがポイント笑)

そんなBoys(old boy含む)同士のちょっとした喧嘩もありましたが、パリから戻ってFrancoに会ったら、

「おお、ヒデ!パリはどうだった?」

なんて言ってきました。めちゃ普通のテンションで、ケロってしてる(笑)。

こちとら喧嘩のあとなんで、ちょっと気まずい感じがあったんですよ。もともと休みだったから僕に非はないとはいえ、店が忙しい時に休んだわけですし。

それがケロってしてやがるんですよ、あのOld boyは(笑)!

え?ケンカ?そんなんしたっけ?っていうかケンカってなに?それ美味いの?くらいの感じで。全く気にしてないんです。というか本当に覚えてないのかもしれません(笑)。

これには面食らいましたね。

出勤前の、いや出勤前日からの”ちょっと気まずい気持ちの時間”を返していただきたい。

なんというかロンドンではすごくシンプルなんですよね。人間関係が。

Francoとは全然気まずくならなかったし、そのあとも普通に働きました。もちろんボスなので、スタッフの僕にあれこれ指示は出すんですが、だからといってボスが人として偉いわけじゃないし、僕が人として劣っているわけでもない。

あくまでチームの1人、対等という感じでした。これはFrancoの人間性によるところもあるのでしょうが、僕が体験したり、また友人・知人に聞いた限り、だいたい他の店もこんな感じでした。

 

5時になったら、どんなにサロンが忙しくてもスタッフはさっさと帰ります。なんなら4:30くらいから帰る気満々でそわそわしてるし(笑)。でも5時で終わりなんだから帰るんです。それが約束なんだから。

先輩がまだ残っているから…
いま店忙しいし…

とか一切なし!
Never mind!

だって、決まりなんだから。そして約束通り帰っただけなので、文句言われる筋合いは全くないし、後日人間関係が崩れることもなし。

このシンプルさはすごく心地よかったですね。

無駄なことを考えてエネルギーを消耗する必要がないんです。

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うちのお客さんの中には、日本での人間関係で消耗してしまっている方も結構います。

日本は良い国だけど、無駄なことが多いのも事実ですね。特に働く環境と人間関係で。5時に帰っていいはずだし、有給も使っていいはずだし、なのになかなかそれが実現できない。

建前と実際の乖離があるし、「空気を読む」ことが求められますからね。

「は?先輩がまだ働いているのに先に帰るの?」
「この忙しい時期に有給取るの?

って言われても。。。

まあ、面と向かって言ってくれたらまだいいんですが、実際は言ってくれないで場合が多いですしね。裏で嫌われたり悪口言われたりして。こっちは契約通りに行動しているだけで、何も悪いことしていないのに。

こういう無駄に精神をすり減らしている人が多い。こういう経験をした人にとって、ロンドンのシンプルさはとても心地よいと思います。

ロンドンに行ってからみるみる元気になっていくお客さんもたくさん見てきました。相当日本での人間関係に疲れていたんでしょうね。

人生って、生きるって、本当はもっとシンプルなんじゃないか?

これも僕がロンドンで気づいたことの1つです。

そう、シンプルなんですよ。5時になったら帰れば良いし、有給取って思いっきりホリデーを楽しめば良いし、好きなように生きれば良いんです。

ロンドンの街とそこで生きる人々はこのシンプルな真実を教えてくれました。言葉ではなくその背中で。好きなように生きるその生き様で。

ロンドンに行く前、人生に悩んでいた僕はロンドンで救われました。癒されました。別にヒーリングを受けたわけではないけど、彼らの生き様をみて、エネルギッシュに好きなことやる彼らの姿をみて元気になりました。

これ書いてて気づいたんですが、ロンドンに行ってからみるみる元気になった人の筆頭は僕ですね(笑)

井ノ口
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